CREDIT NOTE
YUKI OKAZAKI TWIN BEST
ALBUMS TELEPLAY
YUKI OKAZAKI TWIN BEST DISK 1 TOCT-9723
タイトル 作詞 作曲 編曲  
私は忘れない 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (3:07) '72.10
なんたって18歳! 高木飛鳥 菊池俊輔 菊池俊輔 (2:31) '71.11
黄色い船 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (2:40) '72.5
ママはライバル 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (3:13) '72.11
おくさまは18歳 岡崎友紀 長沢ロー 荒木圭男 (2:23) '70.11
しあわせの涙 後藤やすこ
補作詞 タマイチコ
中州朗 森岡賢一郎 (3:03) '70.3
さよならなんて云わないで 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (2:49) '73.3
風に乗って 高木飛鳥 島田タカホ 島田タカホ (2:23) '73.10
天使はこうして生まれるの 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (2:53) '71.10
白い船でいきたいな 山口あかり 平尾昌晃 −−−− (2:38) '73.7
絵はがき 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (3:11) '71.10
恋するふたり 山上路夫 平尾昌晃 −−−− (3:05) '73.12
Goodluck and Goodbye 荒井由美 荒井由美 萩田光雄 (3:58) '76.4
ファースト・ラブ 有馬三恵子 鈴木邦彦 鈴木邦彦 (3:12) '72.4
雲と渚と青い海 なかにし礼 長沢ロー 森岡賢一郎 (3:03) '71.6
YUKI OKAZAKI TWIN BEST DISK 2 TOCT-9724
タイトル 作詞 作曲 編曲  
花びらの涙 タマイチコ 中州朗 森岡賢一郎 (2:47) '70.10
鳩時計は唄わない 山上路夫 川口真 川口真 (2:52) '70.12
打ちあけられない 高木飛鳥 高木麻早 −−−− (3:10) '74.6
恋愛時代 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (2:11) '72.6
フレンズ 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (3:00) '72.6
渚のうわさ 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (3:16) '72.6
希望の旅 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (2:51) '72.6
ふたたび愛を 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (3:00) '72.6
またいつの日か 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (2:36) '72.6
明日から 高木飛鳥 島田タカホ −−−− (3:05) '73.5
恋しているから 高木飛鳥 島田タカホ 島田タカホ (2:46) '73.10
心の港 橋本淳 筒美京平 筒美京平 (3:19) '73.5
愛々時代 阿久悠 三木たかし −−−− (3:41) '74.11
北上川 阿久悠 三木たかし −−−− (2:48) '75.3
何もきかないで 荒井由美 荒井由美 萩田光雄 (3:25) '75.10



NOTE

しあわせの涙

'70.3

記念すべき16歳9ヶ月のデビュー曲。「ヤング720」の司会をはじめとして人気も急上昇。曲がヒットしてアイドルになるのではなく、アイドルが歌手デビューをするという形でしたね。全シングルの中でもチャートでも短期の売り上げではトップだと思う。「どこまでもどこまでも」という詞も1970年ならではもの。歌い方も肩の力を少し抜いたような感覚とアクセントの付け方も嵌まっている。アレンジも新鮮でした。ダブル・トラックのハモリも決まっているし、可愛さ溢れていますね。
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花びらの涙

'70.9

タイトルも「涙」をつけて前作を受け継ぐ。歌い方は高音を全体に多様している。「下のFから上のGまで」というのが彼女の音域。声が裏返ること自体は問題ではないのだけれど、この人の場合は声質が変わりパワーがなくなるんです。声自体は綺麗なんですが。これがウィーク・ポイントになってきます。
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おくさまは18歳

'70.11

18歳シリーズの第1作。というより彼女の人気を決定づけ、番組事体もクラシックとして残っている。そして初めての作詞をしている。「主題歌」ということもあったが当時アイドルが作詞も担当するのは希有なこと。(次作からはペンネームとしてこの番組での役名「高木飛鳥」を使用。岡崎友紀名義はしばらくありません。)テーマバックのメルヘンなアニメともマッチしているし優しく力の抜け具合もよく仕上がりもよい。グロッケンもピッコロも印象的。にもかかわらずこの曲はあくまで「主題歌」である。「歌手」としての新作は別に出す。この当時でも番組のテーマソングがヒットを生むこと(「おれは男だ!」の森田健作や「木枯らし紋次郎」の「出発の歌」など)はあったのだけれど。録音はちょっと悪い。
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鳩時計は唄わない

'70.12

デビューから二つ明るい曲が続いたこともあり三作目はマイナーな曲調。NHKの水曜日8時からの歌謡ショーのアシスタントを担当していたため、この曲は何度も歌っていました。彼女のが歌番組で唄うことはわりと少なかったため印象的。この番組で「おくさまは18歳」のテーマ曲を歌うというわけにいかなかったからなのか、間髪を置かないリリースになっています。番組の主題歌はあくまで主題歌であり、歌手としての活動は別のベクトルとして考えていたんでしょうね。
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雲と渚と青い海

'71.6

舞台を海にしてアイドル・ポップ。アレンジも含めて大柄な曲です。伸びやかに歌っているし。ただチャートを賑わせるヒットになっていないんですね。スケジュール的にはドラマが入っているとそれだけ制限されるということも合ったんでしょうが。
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天使はこうして生まれるの

'71.10

人気も絶頂期。そして新曲はヒットメーカーの橋本淳・筒美京平のコンビを起用。方向は有っていたんですが曲は?正直なところ「歌唱力がある」といわれていようと聞きたかったのはもっと素直なポップソングだった。天地真理や南沙織に曲を提供していた筒美京平だったのに・・・・と思っていた。「同じ人なんだからもう少し楽しい曲にしてくれたらば」と感じていました。歌い方にはちょっとコブシも入っています
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絵はがき

'71.10

「天使はこうして生まれるの」B面。岡崎友紀の母親がステージママと呼ばれていたのはファンならよく知られていた。それだけにこの歌詞に違和感がありましたね。もちろん歌手と曲とは別物なのですが。基本的にはフォークをベースにしたアレンジ。この高音の使い方は良かったんですが、歌いかたなのかな?
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なんたって18歳!

'71.11

18歳シリーズ第二弾。個人的にはベスト・ソング歌い方も歌詞も!ミックスも仕上がりもベスト。高木飛鳥名義では初の作詞でもあります。この歌い出しの音域が声もパワーも有るし綺麗ですし、魅力的です。
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ファースト・ラブ

'72.4

NTVで半年間続く2本のドラマ「だから大好き!」「小さな恋の物語」のテーマソング。この曲も良い仕上がりです。船だの海だのというこの時代の一つの景色。特に番組名も織り込んでいないのでこれを新曲として歌っていけばと思っていたんですが、やはり新曲が出ます
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黄色い船

'72.5

フォークのフレーバーの曲。歌い出しからしばらくは新鮮なんですが、高音になると歌い方が歌謡曲だなぁと思っていました。ギターの音が歌謡曲ミックスなんですね。感じ方の問題だろうけど。同じギターの音でも「ママはライバル」はポップなんですけど。
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恋愛時代

'72.5

「雲と渚と青い海」のB面。こっちをA面にすれば良いのとおもっていました。イントロから好きな曲でしたが、今(1997)聞くとこれってビートルズ風のアレンジなんですね。ストリングスがジェフ・リンみたいでちょっと面白かったり。この時でビートルズ解散から2年くらいですから、そのあたりの音の入れ方はあって当たり前なんでしょうけど。これもベースが良いですね。「黄色い船」から「またいつの日か」までの7曲は橋本淳・筒美京平コンビが全曲を担当した 「アルバム4」からの選曲。(「ノアの箱船」「雛菊の首飾り」「愛の賛歌」を除く9曲はこのTWIN BESTに収録されている)。また'72.4にリリースされた平山三紀セカンド・アルバム「希望の旅 JXD-74」(このアルバムも全曲橋本淳・筒美京平コンビが担当)とは5曲(フレンズ、希望の旅、ふたたび愛を、愛の賛歌、ノアの箱船)重なる。1949年生まれの平山三紀と1953年生まれの岡崎友紀を同時期に同じ曲を歌わせるという試みをしている。どのような経緯があったのかわからないのだか・・・
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フレンズ

'72.6

ペスト・トラック この年の3月に出た平山三紀のサード・シングルにして大ヒット曲。この岡崎友紀のアルバム・バージョンではアレンジを変えている。イントロをデキシー・ランド・スタイルにしてなお且つ音をSP風に歪ませる懲りよう。ベースを基点に歌に入るとエコーもタップリの今に戻る。これがすごく気持ち良かった。平山三紀盤がピアノを基調にしているのに対してこちらはカッティング・ギターを使いテンポも若干早め。エンディングもまたSP風に戻してデキシー・スタイルで終わる。コーラスとともにフェィド・アウトしてゆく平山盤よりもこちらの方が凝り方も出来も数段上だとおもう。ベースも割と歌うような感じにプレイしていて刺激有りましたね。ただ歌の部分で「可愛い女に」あたりで裏声になってしまうし、「SOMEDAY SOMETIME」あたりもコーラスに融けてしまう。英語の発音はこなれているんだけど。このあたりが弱いなぁ。それにしても筒美京平氏はどちらを最初に考えたんでしょうね、アレンジは。結局今聞いてもこの曲は古ぼけないでポップなんだなよなあ。ちなみに平山盤より録音はなぜかこちらの方が良いです。
それにしてもこのテイクはどうして東芝の筒美京平コンピレーションに収録されていないんだろう。
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渚のうわさ

'72.6

「あなたのいない渚は」で始まるストリングスの綺麗な曲。しっとりしています。「誰もいない海」という曲があるのですが、その曲の趣向を変えたっていう印象持ちましたね。でもあの「十七才」の冒頭「ダァレもいない海」と歌っていましたからあの曲はいろいろモチーフを提供したんでしょう。
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希望の旅

'72.6

平山三紀セカンドアルバムからのシングルカット。このシングルとは同月のリリースとなる。この曲の印象はちょっと開き直って「じゃ、駆け落ちしましょ」という平山と「どうも本気なのかな?」な岡崎ですね。アレンジはそんなに変えてないけど、歌い方で差がでてる。こういう曲で見せるジタバタしたって仕方ないじゃないという悠然とした平山三紀の歌い方は傑出していますね。'80年代のブロー・モンキーズ張りの名曲「熱くなるまで待て」主題歌「冗談じゃない朝」にしてもワンアンドオンリーです。
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ふたたび愛を

'72.6
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またいつの日か

'72.6

ニューヨーク風のアレンジ。この曲もこのころ好きでした。サビでハモリがありましが、ここが気持ち良かった。この人の声はこういう形で使うととても効果がありましたね。まあ、個人的に好きなだけかもしれないけど。
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私は忘れない

'72.10

力が入っていたのかピークの人気ゆえかピンナップ・ジャケット(2折り)でリリース。最初に聞いたときの違和感はずいぶんありました。演歌という言葉が今ほど確実に1つのジャンルを指し示してはいなかったのですが、「北国」「未練」「あの人の倖を私は祈る」などコブシを抜きにしてもキーワードが入っています。歌い方はすっきりしているし、アレンジもシンプルにまとめられていたので生生しさはありませんでしたが。それにしても「なんたって18歳!」でアイドルとしてトップなのにと、という疑問符がでましたね。歌唱力がある、と見られていたのが裏目に出たのかな。もしくは購買層を厚くするためあえて子供(10代)を外したのか?有線でも根強い人気があり、総数では多分最大のヒットだと思う。筒美京平アンソロジーにも唯一収録されています。でもこの曲があったから後の「Do you remember me?」の洒落が利きましたね。
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ママはライバル

'72.11

18歳シリーズ第3弾。ドタバタは20歳までという岡崎友紀の話もあり、多分最後になると思っていました。テーマソングの中で唯一作詞を担当していない。この時期の橋本淳・筒美京平コンビの作品。ベースから始まるイントロにストリングスをさっと入る。歌いだしから遊びが有るのだが、実に上手くできている。音域も裏声を使わない範囲にまとめている。コーラスも控えめ、とてもポップに仕上がっている。ホーンの使い方も木目細かく明るい雰囲気を作っているんですね。ただそうなると盛り上げるのが難しいのだが、そのあたりもうまく料理している。ただ、メインは「私は忘れない」であってこちらはあくまでテーマソングということだと考えていたのでは。両A面扱いならもっとヒットしたのに。ロックを聞き出したこともあってこれ以降は 「歌謡曲」というのが負のイメージです。その意味では同時代ではこの曲が楽しんで聞けた最後のものかな。
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さよならなんて云わないで

'73.3

筒美・橋本チームの最後の作品。イントロのホーンとコーラスがこの頃は歌謡曲そのものと感じました。「耐えて、耐えているのよ、わかるでしょ」と歌われても分からなかったですね。終わり方も「うわー歌謡曲だなぁ」と思ってました。
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心の港

'73.5

楽しい曲ですね。この曲も高音をあんまり使わずに済ませる作りです。
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明日から

'73.5

ミュージカルを意識ような作り。どのような意図があったのか分かりません。すみません。
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白い船でいきたいな

'73.7

平尾昌晃に作曲が変わる。前半はライトな気持ちよさがあるのですが、途中からロウロウとしたビブラートまで含めて馴染めなかったですね。個人的に歌謡曲という言葉が持つイメージが割と派手なアレンジとウスッペラな音というものになっていました。
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風に乗って

'73.10

18歳シリーズ第4弾。窮余の策?原作を岡崎友紀初エッセイ集「明日のスケッチ」収録の短編にすることで延命。主人公の年齢も20歳と、岡崎友紀の実年齢にシフトしているんですが、「18歳シリーズ」とご当人も言っていました。全体的にはフィフス・ディメンション風。これまでのテーマソングと違い「タイトル」に番組名も入らず歌詞にも歌い込まれてない。歌とオケのミックスは上手くいっていないような気がする
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恋しているから

'73.10

ちょっと変わった曲。音頭風のコーラスから始ります。
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恋するふたり

'73.12

全編高音域。裏声で全部歌ってしまう。この音域の声質は綺麗なんです。でもなんだか流れているように感じました。割と歌っているシーンを見たのでそれなりに嬉しくはありましたが。
さてこの年アラブの産油国が立ち上がりオイルショック。トイレット・ペーパー不足や買い占め騒ぎもありましたね。そして石油から作られる塩化ビニールも不足が深刻化。レコード店を回り不要盤を集めてリサイクル(再生)してレコード作ります、なんて新人がキャンペーンをやってました。実際問題としてレコードの価格の上昇や反らない程度に盤が薄くなり、そしてレコードリリース計画の見直し。新曲の数がグット減ります。もっとも現実には気分的なもので実態としての石油資源が減少したわけではないんですけどね。
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打ちあけられない

'74.6

18歳シリーズ最後の作品。高木麻早作曲。音域の使い方もうまくソフトな仕上がり。ただミックスはいまいち?、腰高にバタバタしたドラムが安っぽいとかイントロは短いTV版の方が良いとか、後半のメロディにももう一工夫有ればとか・・・あるんですが、それでもこういう曲を歌ってくれればと思っていましたね。ニュー・ミュージックという呼び方もまだ固まっていなかったけれど、歌謡曲臭さも薄くフォークとも違うポップな曲ですから。で、オイル・ショックのせいかこれまでの実績ゆえかこの期間いわゆる新曲は出ていないんですね。アイドルと呼ばれる人の中で作詞にしてもエッセイ集にしても常にパイオニアであっただけにこれまでの歌謡曲とは違う新たな路線で展開して欲しいなぁと思っていました。彼女自身この後アルバム全曲作詞したりいろいろな突破口を求めていただけに。まあ手前勝手な思い込みなんですが。
総じて18歳シリーズのテーマ曲が一番岡崎友紀のパブリック・イメージに近い出来だったわけです。彼女のイメージがあの番組によって作られいたわけだから当然といえば当然なんですが。が結局「主題歌」は「主題歌」の括りなんですね。この曲をプロモーションしてヒットさせるという形にはなりませんでした。
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愛々時代

'74.11

久しぶりのシングル。派手なイントロやアレンジは嫌だったんですが、前半部分は好きでした。声の使い方もちょっと技とらしいアクセントも。TBSのドラマが終了したこともあってこのあたりから彼女は歌番組の司会者というのがメインのイメージになってきます。
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北上川

'75.3

正直このころは聞いていないですね。メインはロックになっていましたし。ROXY MUSICはこの年にSIRENを出すのか。そのROXY MUSICは歌謡曲的なんていわれていましたが、聞きやすいメロディをそう称するのはありましたが、どうも決定的な差がありました。
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何もきかないで

'75.10

荒井由実「コバルト・アワー」からのカバー。超成功したアルバムからのカバーなのですがそれでもこのアレンジは歌謡曲なんですね。腰高というのかな。「私の好きな歌」では「ルージュの伝言」もカバーしてます。
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Goodluck and Goodbye

'76.4

友達の「荒井由実」に依頼して作ってもらったと言ってました。歌い方はデモテープの影響かな荒井由実風ですが、アレンジが歌謡曲だなぁと思っていました。ポップになりきっていない、そんな風に感じました。まあシングルのジャケットがジャケットでしたが。もちろん楽曲提供が荒井由実でありますからインパクトはありました。
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音質

基本的にはアナログ並み。リマスターされていない。編集は少々難あり。イントロが不自然に始まるものや、フェィド・アウトが突然切れると言うものはある。ま、歌謡曲だからさ、そんなもんよ。ただアナログとはいえ当時の東芝の音質は厚みもありバランスも良くノイズも少なくとても優れていたと思う。
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