晴交雨獨 No.22 | prev | next |

気楽に書くHTML 3

「クワシクハ[ここ]ヲ」 クリックは×?

HTMLの仕様書にもそして解説本にもしばしば注意すべき項目としてかかれているものの相変わらず好まれて使われている「ココ」をクリック。仕様書に書かれている程度に「click here」は各地で愛用?されています。改めて言うまでもないのですが、このリンク先の情報をほとんど含まない「ココ」は、どこにリンクされるか分からない、重要度の判断ができない、といったデメリットがあります。製作者が信頼できる人でもリンク先に果たしてすぐに参照すべき情報があるのかどうかの判断が出来ません。しかも「ココ」を使う人は何度も「ココ」「ココ」と使われるため関連性などの情報も得られません。こういったところがこの「ココ」は使うべきではないという理由になっています。

さて実際のところはどうでしょう。多くの方が経験されているようにwebの情報はしばしば何らかの理由により消えています。製作者が削除した場合やサーバーが消えてしまったり、また製作者がディレクトリーを整理してURIが変更になるなど。こういったことがおきた場合「ココ」だけでは全く手がかりが得られなくなります。一体製作者はどのような資料にリンクするつもりだったか分からなくなります。少なくとも「ここ」の代わりにリンク先の資料名や件名などが書かれていれば手がかりは得られますし、幸運があれば検索サイトなどで資料を参照することができるかもしれません。

次にリンクを間違えた場合。例えば「計画インフレ」についてのページの中で参考資料としてポール・クルーグマンの論文へのリンクするつもりが、付録として付ける予定の「インフレ期待は狂気の沙汰」というコラムへリンクしてしまうことがあるかもしれません。間違いはだれにでもあるものです。この場合リンク先の資料の表題が書かれていればすぐにリンクの間違いに気づきますが、たんに「ココ」などとなっていたら?単なる間違いなのか、ある種の意思を持ってこの反対意見と思えるものにリンクしたのか憶測を呼ぶ上に熱心な読者の問い合わせに応えるという余計な手間を増えるうえ、それほどでもない多くの読者には本来の文意が伝わっていないという結果を招きます。

もう一つ厄介なのはある程度時間がたつと書いた本人も一体どこにリンクしたのか明確に覚えていないということです。(^^;

規則は厳守?

道路交通法に違反して交差点ないに駐車していると事故が起る確率は高い。横断歩道に接するように駐車している車もあります。この連中一応道路交通法を守る義務があるはずだがしばしば守られていません。この道路、あんたのものカヨ?と凄むような連中すらいます。しばしば生死に関わるのですが世の中そんなものです。ましてやたかだか札つけくらい(^^;

P と段落は別物

小箱の最小単位、文章を収めるPは paragraph の頭文字から取られているようです。そしてしばしば英和辞典などではパラグラフを段落と訳されています。が、実際この2つはかなり違うように思います。これは英文と日本文の構造上の違いも大きく関わりますか paragrahp は本来ひとつのテーマについて書かれた一つもしくはいくつかのセンテンスからなるものです。

それに比して段落には明確な形がありません。厄介なのは日本語の「段落」に意味を持たせすぎていることです。これは受験国語の悪影響なのですが、数十行の文章をなぜか読み手に恣意的に4つの段落に区切らせたりといった練習が熱心に行われます。

文章の伝達性−論理性や構造には拘らないものの形態としての段落には拘泥されるため、改行は使うなや段落を意識しろなど妙なローカル・ルールが生み出されています。結局留意すべきはディスプレイで読む人が多い現状を踏まえて、構成を考えることだと思います。ひとつの段落だからということで数十行に渡って改行もされず空間もない文章は読みにくいということも考えておいてよいと思います。

付け加えると「段落」だからといって改行する、もしくは1行の空間を置くという明確な規則はありません。また慣習的に行われているといっても例えば「裁判の判例集」の「事実」など昭和30年代までほとんど空間は置かず延々と書かれています。(最近のものは少し読みやすさを考慮され空行が置かれるようになっています。)

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