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「チームデミ」というミニサイズの文房具のセットが大ブームになったことがありました。覚えていますか？これがなければもう仕事ができないなんて言われたけど（ハハハハハ）今やすっかり姿を消してしまいました。粗悪なコピー商品が出たということもあるけど実際にはやはりちゃんと使うには不便だったんでしょう。で、その商品が女性社員のアイディアから生まれたということで女性の商品開発といのうがちょっとしたブームになりました。実際デザイン部門ではなくて普通の女性社員のアイディアというのはある意味では新鮮な部分もあります。
ポータブルパソコン（今で言うノートパソコンを三周りくらい大きくしたものです）にもこの方法が応用されました。当時シェア60パーセントのNECです。どんな物が出たと思います？想像つきますか？
答えは外装がピンクというものでした。（ギャハハハハ）オヤジの発想そのものですね。多分この女性社員も大してアイディアもなくて、というかまじめに持ち運んで使おうという気がなかったんでしょう。一応業務命令で女性向きのデザインを考えろといわれてとりあえずピンクにしておけ！って思ったんじゃないかな？しかもこのピンクというアイディアはNECの会議で問題なく通るデザインレベル。むしろまじめに考えてきちんとした意見を持ってデザインしても会議が馬鹿馬鹿しくながくなるばかりでどうせ通らないと考えていたのかも。
ブランドマークを散りばめた合皮のバッグを好きな女性はともかく、ほんとに良い装身具でピンクのものを好む人はあまりいない。見るからに良さそうなバッグなんて普通は黒とか茶系なんですけどね。もちろんエメラルドグリーンやマリンブルーの目にも鮮やかな良いものもあるけど服を選ぶから使い勝手はあまり良くない。それはともかくこの手のバッグはエッジや縫合部の処理がかなり重要。無論全体のシェィプが命ではあります。カルダンのスーツを着る女性がパソコンを持つかどうか知りませんよ。でもまあそれに合わせたデザインにしてくれれば男だって持ちたくなるような落ち着いたものになりそうじゃない？
まNECのデザインというのは絶望的でしたが、そのことを言っても相手にされませんでしたね。男の癖になんて言うのがどこかにあるんでしょう。それならマックにしろみたいなもんですね。もっともdos系のメーカーは似たり寄ったりでしたが。（ちなみに僕はエプソンを買った。マア増しかなというか値段です）一応NECにもデザイン部門はあるらしくたまにコケオドシの未来パソコンなんて遣っています。全く使い勝手なんて考えないから無用なデザインですけどね。デザインと使い勝手の攻めぎあいで製品が生まれるなんて事は無縁の世界？
合議で巧く行くものと行かないものが在るとすればデザインはうまく行かないものなんでしょう。折衷案は役立たず。問題児スティーブ・ジョブスもことデザインという部分では成功を収めています。初期の墓石スタイルのマックはジョブスが強い指揮によって実現しています。しかしジョブスが辞めてからの一体型はなんともがっくりするようなものでしたね。520から始まるシリーズは6400になってもズングリムックリで垢抜けないし、なおかつディスプレイの位置が必然的に高くなってしまうので使い勝手もよくない。ジョブスの復帰は問題多すぎますがことデザインという部分では相当マシになりました。i-Macは個人的には欲しいものではありませんが、少なくもとディスプレイは低くなって圧迫感が薄くなった点でも優れています。i-bookも個人的には？ですがきっと影響が大きいでしょうね。
結局アップルとてジョッブスのようなワンマンな人でもない限りイイデザインを生かすことは出来ないわけです。もっともこれは服飾の世界では当たり前のことですよね。合議といっても精々２−3人でしょう。選び抜かれたデザイナーが自分で作るかさもなくば他人の出したデザインを選択する。最終的な選択はほぼ独りのセンスに集約される。CADを使っているデザイナーだって沢山いるんだから優れたデザイナーに使い勝手を含めてデザインしてもらう。でそのまま作る。役付きの皆さんの会議なんて通しては駄目です。台無しですよ。
あっ、でも森英恵さんにデザインさせた冷蔵庫のようなのは問題外ですよ。あれは外装に絵を付けただけです。森さんがどういう冷蔵庫が使いやすくて自分の生活に合っているかを考えて野菜室や冷凍庫をデザインしたんではないですから。
それにしても使いやすくてデザインも良いなぁというPCはいつ手に入るかな